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2003/09/07 21:25:39
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今回は、一度も使われることの無かった線路を巡ります。
戸井線はもともと戸井の要塞への物資輸送を目的に考えられていたそうで、戦中の設計でいろいろと無理があるように感じました。
本当に営業できたのかねぇ?

というわけで、今回のスタート地点。函館空港脇の根崎公園と空港の間の何の変哲もない道ですが、これが戸井線跡。

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しばし走ると函館空港脇をまっすぐに走る裏道に出ます。

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鉄道路線跡というものは出来る限り平坦でまっすぐに作られているものですが、ここは海岸沿いの道であるにもかかわらず、かなりのアップダウン。あまり、深く考えられているとは思えない。

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向こうに見える岬あたりが目的地近辺です。

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津軽海峡を挟んで本州が見えます。いい天気。

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で、車の通らない2車線道路を調子よく走っていると、こんな看板があるあたりで、

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突然道がぶちきれます。

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よくよく見ると、その先にも路盤は続いているようです。
が、藪がすごくて進むことは断念。

さて、海岸沿いの国道に出ようと周りを見渡すと、脇に獣道があります。
ちょっと下りるとすぐ階段で下りていくと・・・

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戸井線の橋脚が現れました。先ほどの藪の中を調子に乗って歩いていくとここから落ちるわけですね。

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奥へ行く道になっているようで、立派な階段がついています。
左の綺麗な方はコンクリートで補修されていましたが、右は当時のままのようで崩壊しかけてました。当然右側を下りてきました。

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して、国道をしばらく走ると汐泊川を渡る橋脚に出会えます。
国道のすぐ脇なので、簡単に発見できます。

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橋脚脇の路盤も残っていますが、以前来たとき(実は既に3回目・・・)には藪がすごくてとても進めたものではありませんでした。

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でも、確認に登る・・・お?なにやら整備されている。走れそうだなぁ・・・
とはいえ、こっちは戻ることになってしまうので、帰りに寄ることとします。

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路盤より汐泊川の方を見ると、向こう岸にも路盤が見えたように見えましたが、確認すると、向きも合わないし、どうもはずれっぽかった。

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何のオブジェだか・・・

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汐泊川を渡り、ちょっと走りましたが、ふと呼ばれた気がしたので町の中にはいると、路盤発見。
町中に突然現れる不気味さ。ちょっと上れそうもないので、また国道に出ましたが、上り坂があったので登ってみると・・・

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もろに、路盤に出れました。この先行き止まりでさっきの橋脚あたり。

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さらに、反対側にはダートの道が続きます。

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ずっとずっとダートの道は続きます。
はかり損ねましたが、2〜3kmは続く。

途中には眺めのいいポイントがあって、函館山を望むことが出来ます。

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この先もずっとダートは続きます。

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このまっすぐかつ、平坦(でもないが・・・)な道こそ鉄道路盤の特徴。
ちなみに、この道はこんぶ干場までの通路に使ってました。

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で、突然なくなります。

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道道に吸収されたと思うとすぐに278号国道のバイパスに突き当たります。
想像するにこのバイパスが戸井線跡のようにも思えますが、確信は持てませんし、面影もありません。

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というわけで、しばらく面影はありませんが、戸井町に入ってしばらく行くと、山肌にへばりつくように路盤が見えてきます。

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して、とある岬を越えると有名なアーチ橋が突然現れます。
重ねて言いますがこのアーチ橋も使ってません

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一部崩壊していました。

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さて、このアーチ橋の脇には灯台があり、そこまでの坂(階段ではない)が整備されています。
柵がされているので登ってはいけないのでしょう。

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登っていくと橋脚が間近に観察できます。

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アーチ橋の反対側にも路盤は続きます。
このように一歩踏み外せば10メーター以上落下する断崖。
汽車で走るもの恐ろしいと思う・・・

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で、この先トンネルがあるのですが、到達するには私の背丈ほどもある藪をかき分けていく必要があります。おまけに、一歩間違えれば先ほど紹介した崖からまっさかさまです。
こんな事に命を懸ける気はないので、あっさりあきらめます。

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橋梁の上も人の手の入りようがないので草が覆い茂っています。

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十字切ってある橋桁。

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汐首岬。ここが本州に一番近いらしい。確かに、すぐそこに見える。

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ここからしばらく、トンネル、橋梁が続きます。

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その岬にある謎の構造物。謎・・・

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岩場具合が素敵です。

2007/12/21 補足

気になっていたこの遺構ですが、袋澗(ふくろまというものだということがわかりました。fというものだということがわかりました。

取った魚をためておく生簀のようなもの。

1915年完成。

もともとはニシン漁の技術だそうですが、吉崎の袋間はいわしに応用したもので、珍しいようです。

ん?吉崎?吉崎って何?そんな地名はこの辺にないような・・・

参考資料、"世界に誇る日本の建造物現代日本を創ったビッグプロジェクト"他

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先ほどのトンネルの反対側と思われます。

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次のトンネルを抜けると細かいアーチ橋が続きます。
こちらは完全な橋ではなく、崖にへばりつくための橋です。
よって、崖側は完全にくっついています。

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や、なにやら真新しい階段があったのですよ。
手前にこんぶが干してあるものの、特に鎖も柵もないのでてくてく登ってみました。

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が、こんな所登る物好きはいないらしく、至る所に蜘蛛の巣があり、こんな状況です。

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で、階段を快適に上り終えると、あっさり路盤へ出れてしまいました。
この階段は今まで無かったと思います。

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まあ、戸井線の観光のために出来たわけもなく・・・
急傾斜地の防災工事のための設備のようです。

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でもすぐそこにはトンネルがあるのです。
手前のへこみは橋を渡す予定だったのでしょうか?
比較的短いトンネルのあと、次に続くトンネルも見えます。
2つ目のトンネルを抜ければ先ほどのアーチ橋に出られるはずです。

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やはり、最近の構造物なので、コンクリート製です。
ただ、戦時中の工事なので、ろくに鉄筋を使えなかったと聞いています。
で、なんだか、土砂が積もっているのですが、最初なんだかわからなかったのです。
工事の名残かな〜〜〜なんてのんきに構えてましたが・・・

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天井をよく見ると大穴が開いてます。
そこには大岩が引っかかっています。
崩壊しているんですね・・・この状況ではいつまた崩れるかわかりません。
こんな危ないトンネル入るべきでない。

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ちなみに、先の方でも同様に土砂が積もっているのが見えます。

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入るべきでないってば・・・
汽車が走ればこんな光景が見られたはずです。
が、汽車が走っているうちにこんな崩落が起きたら?
やはり、戦時中のものは恐ろしくて使えない・・・

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通常の路盤はこんな感じです。
石を組んで作った壁にコンクリートの補強。
民家のないところに補強は見られないので、補強は後の崩落防止のための工事かもしれません。

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もう一つの連続アーチ。こちらの方が長いのですが、いまいちいいアングルとれず。

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道路橋として利用されている3連アーチ。
手前の階段も当時の工事らしく、作りが同じです。
このアーチ橋で戸井線あとはほぼ終わりです。

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さて、このままのりで恵山に入ってしまいましたが、帰途につくこととします。

先ほど後回しにした川より路盤に入ります。

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ブル(ブルーバードでなくブルトーザー)で整地した感じ。

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ちょっと行くと軽自動車が捨ててありました。あなたは、どうやってそこに?
で、すぐそこで道路に出てしまいました。

どうやら誰かの家のお庭だったらしい・・・失礼しました・・・こそこそ。

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壁面の微妙な形状。補強として意味があるのか?

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削れてなくなっているところもありますし・・・

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戸井線跡にただずむ愛車。ああ、今回の旅はちゃりんこです。

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道路の先にも路盤は続きますが、やはり藪で先には進めません。
あきらめて函館に戻りました。

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函館に入り、根崎公園まで戻ります。松倉川を渡った先は跡がわかりませんが、どうやらダイエー脇を抜ける道が戸井線の跡のようです。
しばらく進むと緑園通りという遊歩道(自転車通行可)になります。これは、オフィシャルに戸井線跡であるとうたっています。
その後、突然終わり、一般道となりますが、すぐに川原緑道となります。
さらに一般道として続き、行き止まりになったところに次のような光景が出てきます。
以上の道は地図上で見ると不自然に直線なので、一目で戸井線跡とわかります。

ちょっとした距離にこのような路盤跡が残りますが、すぐ先には2車線道路を完成させています。
手前の道路と接続するのも時間の問題でしょう。

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と言うことはこういった遺物ももうすぐなくなってしまうのでしょう。

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しかし、鉄骨の少ないこと・・・入ってる意味あるのか?

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この後もしばらく戸井線跡をたどることが出来ますが、ただの住宅街ですので面白みはありません。
なんとなく、それっぽいところをたどって五稜郭駅近辺までたどり着くことが出来ました。

これにて、戸井線跡を巡る旅は終わりです。

さて、おまけとして有川桟橋を撮影しようとしましたが・・・ない、なんだかない。
ついになくなってしまったのか、見逃したのか・・・
後日、過去に取材した資料をあさってみるとしよう・・・


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