今回の旅のメインとも呼べるもの。
写真を見てからというもののいてもたってもいられなくなったものです。
詳しい場所は地元の迷惑になるとまずいので、伏せておきます。
まあ、有名どころなのですぐに調べられるでしょうが・・・
大倉ダム脇の県道をひた走り、さらに奥へ進みます。
車でいけるところまで行くと、そこからは徒歩です。
これが道かなぁ?と思って進んでいると、どうも間違えたらしい。
一段低いところに道がありました。こちらが正解。
舗装されていない道はぬたぬた。
ちょっと進むと広場になりますが、ここが非常にぬたぬた。
念のため持ってきた新兵器!長靴君に履き替えます。
長靴パワー!!ぬた。。。一歩目でくるぶし辺りまで埋まるし・・・
履き替えてよかった。
ちなみに、広場にある案内板は近辺の案内かと思いきや直下の砂防ダムの案内です。
これもアーチの砂防ダムとなかなか珍しい(しかも2重)。大倉ダムといい、この辺の人はアーチ好きね。
ふと見ると、足跡が大量に残されています。
まあ、観光地だからなぁ・・・
さらによく見ると、人一人分くらいの幅でぬたってない部分もあった・・・
無駄ぬただったか。
実は地図を見ていてこの川は大倉川ではないのではないかと疑っていたのです。
無事、大倉川でした。じゃあ、地図が間違ってるのかなぁ?
気を取り直して、ゲートを突破します<気楽に言うな
脇があいているので、徒歩ならないのと同じ。
さて、この先は林鉄あとの廃道がしばらく続きます。
切り通し、石垣と遺構が散見されます。
明らかに林鉄自体の石垣とごく最近の方面が並ぶ箇所もあります。
先の砂防ダムのための作業道として手入れされているよう。
しかし・・・油断は出来ません。崩落は進んでいます。
崩落により狭められた道の谷側を見ると・・・
ひょ〜〜〜崖下一直線!!こ、これは一コケで死ねるぞ。。。
しかも、崩落が進むところはたいてい厳しいところなわけで・・・
しかし、廃道趣味の方々のパワーの片鱗を見た気がします。
この程度の道、レポートするまでもないと・・・
さてさて、それはさておき、なれない長靴でぐいぐい進みますよ。
切り通しのあたりなど結構ぬたっているので長靴は必須です。
なにやら怪しい物体。木の根なのか?
林鉄風の小気味よい道を歩けます。でも、崖下を思うとお散歩気分にはなれない。
途中2カ所ほど対岸にきれいな滝が見られます。
わらびー大繁殖(2007/6/2追記、違うな・・・オシダというらしい。今までの人生の中であまり見る機会はなかったのですが、今回の旅ではわらわら見ました。r。今までの人生の中であまり見る機会はなかったのですが、今回の旅ではわらわら見ました。
とある切り通しを抜けるとそこは突如ちょっとした広場になります。
先に道はない。しかし、右には目的のものが・・・
対岸も見事なまでの岩場。とりつく島もない。
切られてる〜〜〜〜〜ひ〜〜
ついにというか、なんと言うか、渡れないように切られてしまいました。
まあ、私の場合は頼まれてもわたりませんが・・・
とはいえ、橋そのものを落とさなかったのは最後の情けか?
まずは、橋の全景を撮るために下に下りることとします。
砂防ダムの作業道か踏みあとがありますので、それにしたがって。。。
・・・下手な言葉はいらないでしょう。美しい。
もう、なんと言うか廃ものをめでる人からすると完璧よね。
完璧すぎて現地で本物見ても絵のように感じてしまう非現実感もありますが。
昨日の雨のためか流れは結構あります。
渡渉は無理。少なくとも私の技術では無理。
己の力量に合わせて行動するのはとても大切なことです。
ネット上で行けた人がいたからといって自分もいけると判断するのは大間違い。
対岸には石垣も健在。
うっとり。
さて、一通り鑑賞したので構造解析にかかりますか。
アーチ部。橋桁は破壊されてしまっています。今この橋を支えているのは下部の支えのみ。
末広がりの3本の材木は林鉄によく見られる形状ですが、これがアーチを形成しているのはまずここでしか見られないのではないでしょうか?
対岸には特に橋台は用意されておらず、岩を削って橋台としているようです。
手前側のアーチ部は比較的元の状態をよく表しているようです。
しかし、これ、どうやって組み立てたんだ???
アーチ本体。
こうしてみると、中央部だけ、材木が2重になっているのがよくわかります。
非常に合理的な作りです。
また、横に渡してある補強と思われる板がとても適当で楽しい。
アーチ部以外はまあ、結構ふつうです。
どうです、この高さ!写真じゃわからないかなぁ・・・
脇に落ちているこれ、材木じゃありませんよ。岩です。
上の写真でも柱状の岩がまだついていますが、そのまま落ちています。
どうよ、この迫力。
アーチのこちら側は橋脚が支えているわけですが、支柱がはまる部分と2段になっています。
さすがに橋脚も崩れ始めていますが、まだまだいけそう。
大倉川の濁流を受け止め続けるのでしょう。
いくらでも写真撮るぞぉ・・・
枕木・・・だいぶ少なくなっているような・・・
引きの一枚
もうちょっと引き
まだ、きれいな切断面。
橋の上でカーブしていることがよくわかります。
さて、構造解析。
まず、橋脚と平行に材木を載せ、直角に木を置く。
その間はねじれたかすがいで止める。
そのさらに上に本来の橋桁を置く、そしてボルト止め。
それぞれは木とはいえ相当太いもので構成されています。
また、しっかり角材に加工されていたのもちょっと意外でした。
人の手により切られ橋脚の周りに散乱する元橋桁たち。
切られることによって初めてあらわになった橋台。実は木製でした。
石垣の上に木。
切られたことによりあらわになった橋台に腰かけ(ぐらぐら)物思いにふけります。
断面はとてもきれい、切られたばかりのようです。
ひょっとして、さっきの足跡はこれを切断に来た作業者のものか?
断面を見ないようにすればまだ健在のよう。
ねじれたかすがい
橋台への組み付け状態。
ひょっとして乗せているだけ?
ほけーっと眺めていると、ふと、第2橋脚の構造が違うことに気がつきました。
橋脚と平行な材木がない。
何でここだけ変えたんだろう?あれ、かすがいはあるぞ。コンクリの橋脚とどうやって止めると・・・
げげ!まるっきりつぶれてなくなってるんじゃん!
これほどの材木がつぶれてなくなるとは・・・雪の重さか、虫にでも食われたか。
一見、まだまだ丈夫そうに見えても寿命は既に迎えているのですね・・・
そういえば、橋桁波打っているような・・・
きもするなぁ・・・
脇にある看板。橋の案内かと思いきや全く関係ありません。
期限が切れているのもポイント。
名残惜しいですが、いつまでもいられないので立ち去ります。
ふと帰りに気がついたのですが、路盤上になにやらコンクリートの構造物が埋まっています。
林鉄時代のものなのか、その後のものなのかはわかりません。
砂防ダム工事の時のものかなぁ?
さて、無事に帰ってきました。
ゲート近くにあった謎のバケツ。
得体が知れず怖かったのであまり近寄らずに・・・
途中で見かけた林道
ブナの生育モデルとして林道上にサンプルを配置しているとの事。
ちょっと面白そうでしたが、ダートの林道とだいぶ先が長そうな予感にやめておきました。
一人で入っていって遭難してもなんなんで。
今度行って見よう。
この林道でも結構な奥地までいけそうなので、林鉄の先と合流できるかもしれません。