ここは、とある観光地の駐車場。
ここから、6Km程度歩くと世界遺産を目指している観光地がある。
そこにはバスも来るし。
普通にたくさんの観光客も来る。
ただし、みなさんそれなりに重装備。
山をなめているのは我々だけです。
一応、場所がわかるような情報は控えようかな・・・
今回目指すのはとある金山の跡。
昭和末期まで稼働していたそうだ。
注意事項:
軌道跡は非常に切り立った崖の上部に位置します。
かなり危険度は高いと思われますので、訪問はおすすめしません。
また、正規ルートは沢の知識と装備が不可欠ですので、専門家の方の指導の元に行きましょう。
さて、レポ開始。
一般の方々が向かう方向とは明らかに違う向きへ。
さすが世界遺産を目指すだけあって、このあたりはあまり手つかずの本来の森。
見慣れた杉林とは様子が異なりますが、やはり自然の方がよい。
林道脇の沢はなかなか見事な渓谷が続きます。
2Kmほど歩き、とある橋を渡ると、突如開けた空間と、人工物が現れます。
(写真失敗失礼(T_T)高いカメラも操作をみすれば台無し)
ここがホッパー跡のようです。
ここで、トラックに積み出して、林道を降りていったのでしょうね。
脇にはいると、封鎖されています。。。
わかりました!!というわけで、脇から上る<間違えてる。
上ってみると、結構な広場になっている。
が、人が入っている形跡はなく、若木が成長を始めたところのようだ。
むぅ、どこだ?
なんか、金属物があることから、場所はここで間違いはないのだが・・・
妙に広い空間。山奥であることを考えると、かなりの違和感。
気持ちのいい広場だけどなぁ・・・
もそもそ、森の中を歩いてみます。
お、なんか、ゲートがあるぞ。ということは、何かあるんだな・・・
・・・れ、れ、れ〜〜〜る〜〜〜〜
びびった。全く予想していなかったので。
てゆうか、ナローにも程があるだろうと言うくらいナロー。
柵から先を見ると、深い掘り割りの中に続く二本のレール。
枯れ葉に埋もれつつある姿が素敵。
むはぁ。いい景色だ。
あちゃー
掘り割りの先を抜けると日が当たるためか、藪が濃くなります。
しかし、レールはまだまだ残存!!
あう。
再度ゲート・・・てゆうか、橋〜〜〜
なにげに手前にも若干桟橋が形成されていますね。
写真を見るとわかるとおり、柵にはレールも使用されています。
というわけで、レールここまで。
橋のレールも撤去されていますから。
残存橋梁。
よく見るとわかりますが、これは鉄道遺物とは言い難い。
H鋼を加工して作成された橋梁。
まさに、産業機械。または、工場設備の類に分類した方がよいでしょう。
えと・・・先に見えるのってひょっとして・・・
橋を渡らず、脇の斜面をクリアすると、次なる足場へ。
そこには謎のコンクリ構造物。
そして、第二橋梁。
てゆうか、長くね?
手の先にはこれ。
謎パイプ。
いやいや、長いって。向こう側は藪で見えないし。明らかにツタが絡んでるし。
てゆうか、わたれるわけがない。
脇の斜面も明らかに無理。
我々は、軌道跡を歩くことはさくっとあきらめ、沢に降りることにしました。
ただのH鋼と鉄筋の組み合わせによる橋梁。
まさに産業遺構。
ちょっと下るだけでおぼろげになる軌道跡。
本当に必要最低限なのがわかる。
さて、沢をさかのぼろう。
もう、濡れることはあきらめた。沢に足をつけて突撃。
足痛い〜〜〜冷たすぎて痛い〜〜〜7月だぞ!!
しかし、苦労と引き替えに得られたものは大きい。
霧にかすんだ第3橋梁は美しかった。
まだ先はある。進もう。
小滝にかかる第4橋梁。左岸右岸の崖を橋台とし、鉄骨を渡しただけの簡易なもの。
かすかにかかる霧と差す日差しが幻想的な光景を醸し出します。
行く先は完全に岩場に突き刺さっています。
写真ではわかりませんが、木々の間からわずかに抗口の構造物が見えていた。
よって、地上の構造物はここまで。私の行動範囲はすべて制覇した。
少し角度を変えて。
もうこの先は滝壺のプールなので、我々の装備では近づくこともできません。
ちなみに、途中で出会った2人のパーティーはこの先もぐいぐい上っていきましたよ。
沢屋さんって熱いな・・・
何かが見えそうで見えない。
おそらく、特殊な装備を持ってしても抗口の前に立つことは不可能でしょう。
その状態がわからないことは心残りですが、引き返します。
ふと、第3橋梁を見ると、向こうに木造の構造物がある。
ネットで見た現役時代の写真と見比べると、この構造物は引き上げ線のようになっていたみたい。
木橋遺構も見られるとは。一粒で二度おいしい。
しかし、無茶な高さだなぁ。
名残惜しいですが、撤収です。
帰りに気が付いた、第1橋梁の枕木。撤去したのではなく、腐り落ちた?
さて、元の広場へ戻ってきました。
ここには事務所やらホッパーやらの設備があったようですが、跡形もありません。
ふと崖下を見ると、先ほど歩いていた川の行く末がえらい高低差で見られます。
あの先もスラブ状の滝でえらい勢いで落ちているそうなので、沢装備なしにはあり得ない。
林道の橋も遠くに見えてしまいますが、降りればすぐそこ。
なにやらブレーカー発見。
下から見えた小山の正体はずり山。
地下から掘りだした岩たちでいっぱいです。
その突端にあった木。何らかの構造物の跡でしょうが、もはや、想像もできない状態。
高!!
な、なんかある!!これって、形状的にブレーキでないの?
何かの金属も。
ずり山の上にも木が生え始めています。ここも森に沈むのでしょう・・・
なんか、地面から鉄の棒が出てる。
一部、コンクリの構造物もあり、何らかの建物があったのでしょうが、今となってはわかりません。
距離としては短い小規模の軌道跡でしたが、かなりの橋梁区間がとてもよかった。
重ねて注意ですが、軌道のある箇所の崖はかなりの高さです。
危険なので、立ち入らないように願います。