さて、八丁峠から少しだけ外れたところに鉄塔跡が残されている。

コンクリの土台はしっかり?残っており、明らかに人為的に切断されている。


 


  支柱の周りには、タール状のものが落ちており、うっかり踏むとベタベタです。

探索当時は、なんでこんなところにアスファルトが?と思っていたが、今思えば、プーリーやワイヤーへの継続的な給油の結果、支柱周辺にこのようなオイルのなれの果てがたまるのは宿命のようだ。

現代の環境基準から考えるととても許容できるものではないかな。


 


北側斜面は、雪がある状態だが、その中に、プーリーも落ちていた。

コンクリ土台も続いており、やはり、峠を越えるため負荷の高い長めの支柱だったのだろう。


 


ふむ、ここから見ると、次の尾根のあの木のあたりにも支柱は存在していただろうな。

今回北側斜面は雪もあるし、今後の課題としよう。

なんか、この冬山の中緑でいる木の間がちょうど索道のへこみに見えてしまう索道脳。


 


さて、今回はここからスタート。

八丁峠まで登ってきたので、索道ラインと疑われるラインを降りていこう。

一応、GoogleMAPで索道支柱のように書かれている箇所はマーキングしてきたので、そこを目指す。


 


さて、この先登山道未整備とあったが、比較的道は明確で、そう厳しい道でもなさそうだ。

雪が深くなるようなら問題となるだろうが、今のところうっすらかぶる程度なので問題ではない。


 


と、言うのも少し歩くと、祠があった。

由来は不明だが、トタン屋根もかぶっているので、近年も手が入れられ、大事にされているようだ。

少なくともこの祠の手入れに来る人がいるのだろう。

例によって、旅の安全を祈る。


 


さて、このまま進んでも、目的地とは離れていくばかり。

向きを変えて、尾根を上がっていくしかないか・・・

この先はもう道ではないが、索道関連のメンテナンス道はあったはず。

前人未踏というわけではないだろう。


 


尾根を上がると眺めが開けた。

秩父の山々が一望できる。

と言うか山しかない。

埼玉も奥地に来ると、こんな人の気配のない景色が広がっているのですよ。


 


とりあえず、携帯を見ながら記録してきたポイントを目指す。

先ほど、尾根を上がったが、ピークはすぐに訪れ、下りとなった。

うーん、

いろんな意味で厳しい。


 


うーん、地形図見ると、この先、と言うかこの辺も含めて崖記号なんだよねぇ。

ずるずる降りてきたけど・・・これ、命のやりとりになりませんかね?

索道跡まで20~30m程度の位置にいるとは思うけど・・・


 撤収!!


遺構を探すことが目的だが、それ以前に無事に帰ることを最大のテーマに抱えている我々は撤退の判断を出来ました!

出来ないで痛い目見たこともあるからね・・・


 


 


  撤退するのに、来た道戻ればいいのに、違う道を戻ることにした。

登山道寄りの、東側斜面をトラバースして戻ろう。

振り返ると、遙か彼方に索道の起点である、秩父鉱山が見える。


 


はぁ、なかなか厳しいなぁ。


早く登山道に戻りたい。


Yazzさん「あれ?登山道にトイレなんてありましたっけ?」


私「え~~そんなの見た記憶ないよ」


 ・・・「あ~~~~!!」


 


続く