小屋の脇には、なぜかだるまストーブが放置されていた。
昔のものは、鉄も厚いので、さびさびではあるものの、形は問題なく整っている。
きっと、洗えばまだ使えるだろう。
もっとも、こんなところからこの重いものを運び出す手段はないのだが。
あ、電線も、碍子の使い方も含めてきれいに残っていますね。
小屋の目の前には、鉄塔の跡がある。
シンプルな4本足の鉄塔だ。
たてなが~~~~
秩父鉱山方面を見ているが、監視小屋があるだけあって、なかなかの眺めだ。
さて、監視小屋周辺には必要最小限の平場しかなく、そく崖となっている。
崖下をのぞき込むと・・・プーリー落ちてるね。
ちょっと先を見ると、何やら、コンクリ柱がたっているねぇ。
荒れも支柱関連のようだが・・・とてもじゃないが確認できる位置関係ではない。
それほど周辺の崖は険しい。
鉄塔自体は、溶断機で切られた跡があるので、人為的な倒壊であることは明確。
残念です。
本体はリベット止めで、筋交いはボルト止めというのは、残存鉄塔と同じ作りだな。
この施工方法が、秩父鉱山索道の標準的な工法のようだ。
もう、鉄塔のすぐ先の視界が・・・とんでもないところにいます。
なんだか、一つだけプーリーが落ちていました。
索道プーリーであることは間違いないが、タールに埋もれているものの固定されている感じもなく、支柱についていたにしては何か形がおかしい。
今思えば、解体時になんかでっち上げて使ったのかな?
なお、触ると軽い力でゴロゴロ回りましたよ。
さて、それではお邪魔しますよ。
中は非常に簡素な作りだ。
標準的な杉板張りの小屋。
中央には、先ほどのだるまストーブのものと思われる煙突が伸びている。
なんで、ストーブだけ外に出したんだろう?
・・・素晴らしい眺めだ。
さすが監視小屋。
何にも遮られない、立地がうかがい知れる。
こちらが、秩父鉱山側だったと思う。
八丁峠側。
なんと、ガラスの窓が残っていた。
右を見ると、窓枠が腐ってしまっているので、自然と落ちてしまっているのだろう。
左が残っているのが奇跡的状態な事がわかる。
古めかしいメインスイッチが残っていた。
中の電灯かなぁ?監視小屋だから、外に索道監視用のライトがあったかもしれない。
窓枠に一本のドライバーといくつかのボルトナットがおいてる。
この辺は、撤退の時に適当に置いたものがそのままなんだろうな。
本当に廃止後に人が入ってきていないのだな。
監視小屋から、八丁峠を見るといかにもな場所が見えた。
よく見ると、鉄塔の足も見えるような??
これを確認したところで、監視小屋を離れることにした。
予想もしなかったいいものが見つかってよかった。
八丁峠に戻って、監視小屋の方を見ると・・・あ、見えるじゃん。
知らないと見つけることは出来ないのに、そこにあることがわかっていれば見えてくる。不思議ですね。
登りの時にも見ていた、これらの散乱している支柱は、監視小屋のところのものもあるかもしれない。
ちゃんと確認した方がいいかもな。奥の方にバケットも見えるし。
思った通りには行かなかったが、いい巡り合わせで、出来た発見だった。
完結。